第九話 grace and sin

 

 一旦状況を確認する、とアルトが席は立つ。

「俺も少し、出てくる」

 ジノもアルトと共に、一旦医務室の外へ。扉が閉まるのを確認したのち、アルトはジノへ尋ねた。

「……ジノ、分かっては、いるんだよな?」

「分かってる。でも、少しだけでいいから……考えさせてほしいんだ。別に、結果は同じだし、こうして悩んだことさえリセットされてしまうんだろうけど。それでも」

「いい。俺もその気持ちは、なんとなくわかるから。……後でな」

 ジノは頷いて、ふらりと歩き出した。

 アルトもすぐさま、自分の執務室へと向けて歩き出す。通信機が鳴っていた。端末を取り出すと、相手の名前が表示されている。

『風龍』……議会の役員の一人だ。会議に来い、という事だろう。

 アルトは無視して端末をポケットにねじ込んだ。

 言ったところで、アルトのしようとしていることの邪魔しかしないだろう。 向こうからすれば、アルトが邪魔をしているのだろうけども。

 アルトは、アルトのやり方で世界を守る。クオルを守る事が、アルトなりの世界を守る方法なのだ。

 足早に廊下を抜け、自身の執務室へ。

「あ、おかえり、あーちゃん」

 入るなりシスがそう声をかける。アルトはすぐに鍵をかけた。

 室内には、シスのほかにもう一人いた。転送処理課長の、ファゼットだ。

「……クオルの様子は?」

「兄貴は、しばらく無理だと思う。エリスに最初から譲ってればいいのに、自分で賄おうとするから……」

「まぁ、普通ならしたと思うよ。でも……、あの子と一緒だったんだろう? 引け目、じゃないかな」

 ファゼットが苦笑いを浮かべながらそう窘める。

「兄貴は、無茶しすぎなんだよっ。こっちの心配も知らないで……」

 若干涙目になってきたアルトに、シスが歩み寄って、その頭を撫でた。

「あーちゃんが頑張ってくれてるから、クオルも頑張ろうとしてるんだよ。あーちゃんが議会で立場を悪くすること一番気に病んでるのは、クオルなんだから」

「俺は別に気にしてないから、いいんだよっ……」

「クオルも同じ事言うよ、きっとね」

 苦笑しながらシスが告げると、アルトは口を濁した。

「まぁ、それはそれとして、ファゼットが情報持ってきてくれたよ、あーちゃんに」

「あ!」

 ぱっと顔を上げ、アルトはファゼットへと駆け寄った。

「大したものじゃないけどね。議会に出したのと同じものだよ」

「それでも十分いい! ありがと、ファゼットっ」

 嬉しそうに笑って、アルトはファゼットの差し出した資料を受け取った。

 目を通してすぐに分かるほどアルトも情報に精通しているわけではないが、大雑把には分かる。

 ぺらぺらとページを捲っていると、ファゼットが告げる。

「状況としては、あまり変化ないか……悪化してるね」

「俺、いまいちよく分かってないんだけど……聞いていい?」

「いいよ?」

「王がいないで、今まで上手く世界は回ってたのに、なんで突然こんな事になったんだ? アリシアも、エリスもいる。前と比較したら、二人に契約者がついて、もっと制御しやすくなったはずなのに」

 根本的な疑問だった。議会で今更聞けない疑問なのだ。

 だからこそ、アルトはクオルを評議会へ出向かせることに今でも反対だった。

 ファゼットは少しだけ間をおいてから、答えた。

「うまく回ってたわけじゃないから、だよ」

「え?」

「うまく回ってるように見えただけ。評議会も知らなかったから、今になって焦ってるんだよ。だけど最初からこうなるのは分かってたんだ」

「ど、どういう事だよ?」

 訳が分からない。混乱するアルトに、ファゼットは言う。

「イメージしてもらえば簡単なんだけど。……世界は、一冊の本みたいなものなんだ。本は時とともに劣化する。ばらばらになったページから、新しい本を作る。それが崩壊と再生のサイクル。でも、劣化したページでばかり作られた本はとても弱い。だから補強や書き直しが必要になる。補強や書き直しの場が王の柱で、編纂者が王。でも王だけじゃ手が足りないから、補助員がいる。ぼろぼろになる前に、ページを切り取るエリスと、ぼろぼろになったページを書き写すアリシア。だけど、王に比べたら、それは付け焼刃のようなものだし、そもそも新しく編集し直すことは二人にはできない。今までは、それでも何とかなっていた。でも、限界なんだよ。ページがぼろぼろすぎて、もうエリスやアリシアでは手が付けられなくなってる。だから、エネルギーが暴走してるんだ。本になれないページが溢れかえってしまってるんだよ」

 ファゼットの説明に、アルトは黙り込んだ。

 つまり、壊れた世界が再生できずにあふれかえっているという事だ。

「……じゃあ、エリスを使うのは……」

「あまり良いとは言えないね。でもそれ以外に手がないのは確かだよ。アリシアだって同じようなものだし」

「ふーん。……ファゼットは何でも知ってるんだな」

 アルトが感心すると、ファゼットは静かに首を振った。

「僕だって、教えてもらってやっとこれだけ知ってるんだよ。……監査官が本来知らなくていい話だよ、これはね」

「え?」

「どっちかって言えば、これは死神の領域だから」

「ああ、エルミナか」

 シスが苦笑しながら、納得していた。ファゼットはシスに一瞥寄越し、目を細めた。

「……ほんとに、あんまり世話かけないでもらいたいね」

「嫉妬とは見苦しいよ? それに、僕はあーちゃんにしか興味ないから安心していいよ」

「気持ち悪いんだよッ。この変態がっ!」

 全力で怒鳴ったアルトにシスは楽しげに笑うだけだった。ファゼットはため息をついて、肩をすくめる。

「まぁいいや。そういうわけだから、アルト。王を取り戻す、って考えは正しいよ。評議会はしばらく動かないだろうし、もしもの時は何とか誤魔化しておくから。失敗だけは、しないようにね」

「分かってる。失敗したら……どのみち全部終わりだ。世界まるごと、破滅だろ」

「そういうこと。……頼んだよ」

 ファゼットの言葉にアルトは頷いた。

 間違っていない道なら、アルトは迷わず突き進める。

 たとえ間違っていたとしても、最後の味方が一人いればアルトは突き進めることを知っているから。

 

◇◇◇

 

 アルトたちが出て行ったあとも、医務室に残ったエージュとソエルはお互い沈黙を守っていた。

 聞きたい事は山ほどある。だが、聞いていい立場にはない。それが、歯がゆい。

 ふと、消毒薬の匂いが染みついている室内に仄かな香りが漂った。

「少し、お茶でもどうですか」

 声をかけたのはブレンだった。

 目を向けると、デスクの上にカップが並んでいた。その一つを手にして、ラナがくつろいでいる。

 なんというか、この状況にまったくと言っていいほど動じていない二人がいた。

 少々呆気にとられながらも、それに甘えることにする。

 ソエルと一緒にソファに腰かけて、エージュはカップを傾けた。紅茶だった。

 その正面に座ったラナと、もう一つ空のカップを用意しているブレンを交互に見ながら、ソエルが言う。

「なんか、二人とも落ち着いてるんですねー……」

「騒いでも何も変わらないじゃない。大体、私はあんまり世界のあれこれに興味はないわ。ブレンだって似たようなものでしょ?」

 ラナが振り返って問いかけると、ブレンは苦笑しながら頷く。

「そうですね。一人で全部やろうとしてるのを見ていると、特に。遠くばかり見て、近くをおろそかにする。だから、私は近くだけを見ていますよ」

「ああ……過保護だったわね」

 ラナは苦笑いで返し、ブレンは聞かなかったふりをする。

 不思議な二人だった。それでも、この問題の渦中にいることを自覚しているのだから。

「……ひとつ、聞いてもいいでしょうか?」

 不意に、ブレンが口を開く。

 顔を上げて、目があってようやく、エージュはそれが自分に向けられた言葉であることに気づいた。

「貴方は、過去を見て、自分の世界の崩壊の意味を知った。そうですよね?」

 それは、刃物のように鋭い言葉だった。自分の信じてきたものを切り裂かれるような、冷たくて鋭利な問い。

 エージュが息をのんで、ブレンを凝視する。

 頷くことはできなかった。現場を見たわけではないのだから。

「そうなるかもしれない、とは言ってました」

「現実、そうなっている。それがどういう意味か、分かってますよね?」

 ぎり、と奥歯を噛み締めて、カップを置いた。

 ブレンはなにを言いたいのだろうか。自分の守りたいと思っている存在の罪を、抉って何になるのだろう。

 敵であるならば、今ここで切り捨てるとでもいうのか?

「クオル様が、貴方の世界を壊して、でも貴方だけを助けた。貴方に、時間を遡るだけの能力があるから。それを、貴方は認められますか?」

「なに、が……何が言いたいんですか」

「確認ですよ」

「認めたくなんてない! 俺は、クオルさんを恨みたくなんてないし、憎みたくなんてないっ……! だけど、なんでだよ……なんで、そうなるんだよ……っ」

 一番、信じていた人だった。一番、感謝して、目指していた人だった。一番……恩を返したかった、人だったのに。

 滅茶苦茶だった。自分の根底をひっくり返されたような。今までの頑張りさえ、計画されていたのだろうか。

 そう思うだけで、頭が痛い。胸が苦しい。

 でも、それでも。

「俺は……この能力で、世界を守れるならそれだけで、いい。だけど……クオルさんの個人の目的のためには、この力は使いません。恩人だと、思ってます。だけど、俺は……道具じゃ、ない」

 それが全部受け止めて出した答えだ。

 これ以上もこれ以下もない。

 ブレンはその答えに小さな笑みを浮かべて、頷いた。

「……ありがとうございます」

「満足いく答えなんですか?」

「ええ。別にクオル様を恨んでくれてもいいんですけど。……その能力をクオル様のために使役させない、それだけで十分です」

「過去へ、返したくないから?」

「いいえ。……死なせたくないから、です」

 死なせたくない。

 なによりも重く響く言葉だった。

「過去へ戻れば、きっとクオル様は後への影響も無視して、過去を変えてしまう。それが世界を根底から壊すことになったとしても。自分が死ぬことになっても、きっと過去を変える」

「そんなこと、何の意味もないのにね」

 ふ、とラナが息を吐いてそう呟いた。

 ソエルが小さくうなずいていた。

「パラドックスですね」

「パラドックス?」

 復唱したエージュに、ソエルが目を向けて頷いた。

「過去を変えることができる。なら、私たちは本当は今ここでこんな風な話はしてないだろうねってことかな」

「例えばよ。あんたの元の世界を時間を巻き戻して助けられたとする。すると、今あんたはどこにいると思う?」

「……多分、元の世界」

「そうなると、今ここにいるあんたはいない。じゃあ、どうやって巻き戻して助けたっていうのかしら? ……っていう話ね」

 なるほど。要は現実との矛盾の話だ。

「もしもそれができたとしたら、今の世界とは形が違ってくるはず。影響が出てくるのも当然でしょう?」

 壊れた世界が復活したり、崩壊するはずではなかった世界が崩壊したり……そういった事態が生起しないとも限らない。

 影響がゼロである可能性は極めて、低い。

 そういう話なのだろう。

「王が同位体を吸収してるっていうのも、実はそれと似ているわ」

 こと、とカップを置いて、ラナは続ける。

 空になったカップへ、ブレンは黙って紅茶を注ぎいれた。

「世界から、王の同位体の記憶を抜き去るっていうのは、実はとても難しい。もちろん技術的なことじゃないわ。同位体と関わった人全てからその記憶を抜き去る。そして、それを誤魔化すなり補完するなりしなければならない。でないと、それはただの失踪と変わらなくなってしまうんだから」

「その問題の大きさはなんとなく、分かります。でも……王が同位体を吸収して、それで本当にメリットはあるんですか?」

「そんなこと、知らないわ」

 ラナはそっけなく言い放って、ブレンが再度注いでくれた紅茶のカップを傾ける。

「え、でも」

 ソエルが食い下がると、ラナは静かに首を振る。

「確かに、情報量は圧倒的になるでしょう。でも、王の精神がそれに耐えられるかは別よ。いくつもの自分という人格が同居する。自分は誰なのか、その境界さえ曖昧になる。ましてや生きてきた時代や環境が異なるのよ」

 確かに、ラナの言葉は正しい。自分に置き換えてみれば、恐ろしいことだ。

 ソエルは黙り込んで目を伏せた。

「でも、本当にすべてを吸収してなおかつ自分を保てたとしたら……それはきっと、大きな力になると思うわ。まさしく、世界の王にふさわしい力に」

 期待はしてるのよ、と付け加えて、ラナはそれきり口を閉ざした。

 室内に再び重い沈黙が下りた。

「……う……」

 不意のうめき声に誰よりも早く反応したのは、ブレンだった。

 ぱっと翻って、ベッドの脇まで駆け寄る。

「クオル様、もう起きて大丈夫ですか?」

「ブレン……? あ……はは……、また……倒れたんですか、僕」

 力なく笑って、そう問いかけたクオルに、ブレンは頷いた。

 ブレンの手を借りて、何とか半身を起こす。めまいでもするのか、頭を押さえているクオルに、ブレンはそっと声をかけた。

「何か飲まれますか?」

「あ……、はい。……お願いします」

 その様子は、あまりにも弱々しくて、儚い。世界を壊すという存在にしては、あまりに、痛々しい。

 ブレンがお茶を用意している間。エージュは立ち上がって、クオルへ歩み寄る。

 ソエルとラナが黙ってそれを見つめていた。

 クオルは頭を押さえてじっと目を閉じていたので、気づいていない。

「……クオルさん」

 声をかけて初めて、クオルは顔を上げた。

 その瞳は、まどろんでいて、まだ覚醒しきっていない様子だった。

「エージュ、さん」

「貴方が、俺の世界を壊して、そのうえで俺を助けたんですよね?」

 自分で言って、それだけでひどく傷ついた。

 否定してほしい。でも、認めてほしい。答えが、知りたい。

 その問いかけに対して、クオルは寂しげに微笑んだ。

「ええ、そうですよ」

 肯定の言葉が、エージュの芯を凍らせる。

 その笑みのままに、クオルは問いかけた。

「殺したいって思うんでしょう?」

 沈黙。

「僕は逃げも隠れもしませんから、実行してくれて構いませんよ」

 そんなことをブレンが黙って許すはずもない。

 だが、何故かブレンは沈黙を守っていた。

 エージュは、不意にクオルに同情した。

「貴方は……死ねないんですね。自分では。だから殺されたがる」

 物理的にではない。精神的歯止めがかかっているのだろう。

 死にたくないのとは違う。自ら死ぬことが、裏切りになるから。きっと、そうだ。

 ブレンはクオルを殺せない。生きていてほしいと願うから。

 でも、死ぬことだけがクオルを開放できると知っているから、理由がある『殺意』には寛容なのだろう。

「俺は、貴方を殺したりはしない。前も言いましたけど、俺はすべてを知っても貴方に感謝してる。だから……貴方を俺が殺さないことが、最大の復讐だと思ってください」

 不器用にしか生きられない、クオルだから。

 エージュは不器用な答えしか返してやれない。

「俺は、ブレンさんとは違うやり方で、貴方を死なせたりしませんから」

 そう。これが精一杯の復讐になるはずだから。

 長いか短いかも、よくわからない、沈黙が降りた。

「ごめん、なさい」

 ぽつりと、クオルが言った。

 かすれた声で、近くにいたエージュがやっと聞き取れるほどの小さな声で。

 それが、多分合図のように。クオルはぱたぱたと大粒の涙を零し、顔を伏せた。

 シーツを強く握りしめて、繰り返し繰り返し、言う。

 ごめんなさい、と。

 その姿は子供が悪いことをして叱られた時と同じくらいに、痛い。見ているこちらの方が痛い。

 エージュは見る間にパニックになって、おたおたと声をかける。

「あの、俺、謝ってほしいわけじゃっ……ていうか、ほんとにっ、復讐のつもりとか嘘ですからっ。ただ、恩人には死んで欲しくないっていうかあの」

「逆効果です」

 やってきたブレンが呆れた様子で、言う。

 エージュを押しのけて、ブレンはクオルの肩を抱いた。

 兄か父親のようだった。

「貴方に生きていてほしいって思う人は、たくさんいるんです。……恨まれることに、慣れないでください。……ね」

 ブレンの言葉に、こくん、とクオルが頷く。

 助けを求めるように差し出したクオルの手をブレンは握って、頷いた。

 頼れるもののない、迷子のような。頼りなくて、弱い存在。なのに、命の終わりばかりを見届けなければいけない、責務。

 世界の終わりの全てを、一人で担う重圧と痛み。クオルはそんな苦痛の中で、生きてきたのだ。

 ブレンがああまでして守る意味が少しだけ分かった気がした。自分の言葉で、クオルが少しでも救われたならそれは嬉しい。

 エージュはそう、強く思った。

「……ブレンが兄貴を泣かしてるとは珍しいを超えて壊れたか?」

 アルトの唖然とした声。見れば、入口で立ち尽くしていた。

 現在の光景を見て、その結論に達してもおかしくはないが。

「失礼なこと言わないでくださいっ! 私は一度たりともクオル様を悲しませたことなどな……」

「へー。そーだっけかー。おかしーな。この間兄貴がへこんでたのは誰のせいだっけなー」

 棒読みで、アルトが言う。

 ブレンは返す言葉がない様子で黙り込んだ。

 クオルは涙を拭いて、首を振った。

「……大丈夫ですよ、アルト」

「ぜんっぜん大丈夫に見えね。ブレンあとで覚えてろよ」

 だから違いますってば、というブレンの言葉を無視して、アルトはどかっとソファに身を沈めた。

 外見がクオル並みに女子なのに、行動が完全に男前。

 もっとも男なのでおかしくはないが、残念に感じてしまうのは、仕方ない。

(……なんか助かったな、俺)

 いくらなんでも、アルトに怒られたくはない。

 曲がりなりにも議員だ。私情を持ち込んでくるようなタイプではないだろうけども。

「で? 状況はどうだったの?」

 ラナの言葉がなごみかけていた空気を引き戻す。

 アルトはちらりとクオルを一瞥してから、首を振った。

「相変わらず変化なし。王の反応自体は、転送処理課や調査課でも見えてないらしい」

「……なるほどね。そもそも、王が誕生したのは8年も前。つまり現在の時間軸に、そもそも『王』にあたる六連すばるは世界にいないはず」

 話が、読めてきた。

 ようやくアルトはエージュを見やって、告げた。

「そういうことで、最後のひと仕事に行ってもらうことになるだろうから。覚悟しとけ」

 エージュはしっかりと頷いた。

 迷いなど、今更どこにもない。

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